第1章 合わせ鏡の儀式学:無限回廊が開く「霊道」のメカニズム

鏡という物体は、単なる物理的な反射面に過ぎないにもかかわらず、人類史を通じて常に「此岸(この世)」と「彼岸(あの世)」を隔てる境界線として認識されてきた。その中でも、二枚の鏡を対面させることで像を無限に反復させる「合わせ鏡(Infinity Mirror)」という現象は、視覚的な無限性が人間の認知機能と霊的な想像力を激しく刺激し、数多の怪談や都市伝説の温床となってきた。本章では、合わせ鏡がいかにして「霊道」を開くとされ、どのような儀式的な手順を経て「死に顔」や「異界」との接触が試みられてきたのか、その構造とメカニズムを詳細に分析する。
1.1 「霊道」の形成と空間の変質
オカルト的な世界観において、合わせ鏡は空間に物理的には存在しない「奥行き」を強制的に作り出す装置と定義される。通常の空間において、壁に掛けられた鏡は視覚的な「行き止まり」であるが、合わせ鏡にすることによって、そこには無限の回廊が出現する。この人工的に生成された無限の奥行きが、霊的な存在が移動するための「霊道(Reido)」、すなわち異界へのトンネルとして機能すると考えられている 。
儀式の時間的特異点
合わせ鏡による儀式は、実行する時刻によってその意味合いや結果が劇的に変化すると伝えられている。以下の表は、主要な伝承における時間帯と現象の相関を整理したものである。
| 時間帯 | 現象の概要 | 霊的・心理的背景 |
| 午前0時00分 | 守護霊の可視化 | 一日の境界線。最も「陰」の気が高まる瞬間であり、自身の背後にある不可視の存在(守護霊)が鏡を通して具現化するとされる 。 |
| 午前2時00分 | 過去・未来・幽霊 | 「丑三つ時」の入り口。現世と常世の境界が最も曖昧になる時間帯。「丑の刻参り」に代表されるように、呪術的な効果が最大化するため、自身のタイムライン(過去や未来)や、彷徨う霊が見えるとされる 。 |
| 午前3時33分 | 死に顔との遭遇 | 「3」という数字の連続と、不吉な刻限の合致。合わせ鏡の13枚目に自身の死に顔が映るという伝承が最も強く結びつく時刻 。 |
| 午前4時44分 | 異界への引き込み | 「4(死)」の連続。鏡の世界に物理的に引きずり込まれる、あるいは消失するという最も危険な時間帯とされる 。 |
これらの伝承に共通するのは、合わせ鏡によって作られる空間が、通常の物理法則が適用されない「真空地帯」であり、そこには善悪を問わず霊的なエネルギーが充填されやすいという認識である。鏡の間に聖書を置くことで悪魔を捕獲するという西洋由来の儀式も存在し、ここでは合わせ鏡が悪魔の通り道(ハイウェイ)として認識されていることがわかる 。
1.2 「13枚目の鏡」と死に顔の謎
合わせ鏡に関する都市伝説の中で最も具体的かつ戦慄すべきものが、「13枚目の鏡に自分の死に顔が映る」というものである。この伝説は、単なる怪談を超えて、視覚的な錯覚と文化的背景が複雑に絡み合った現象と言える。
「13」という数字の呪術的意味
西洋起源の不吉な数字「13」が、日本の怪談に融合した典型例である。無限に続く鏡像の列の中で、なぜ13番目なのか。
- 宗教的背景: キリスト教圏における「最後の晩餐(13人目の裏切り者ユダ)」のイメージが、死や裏切り、不吉の象徴として定着した 。
- 認知の限界: 人間の肉眼で識別できる鏡像の限界がおよそこのあたりであるという説もある。鏡の反射率や光の減衰を考慮すると、鮮明に像を確認できるのは数回から十数回程度であり、それより奥は闇に溶け込んでいく。その「見えそうで見えない」境界領域に、恐怖の対象である「死」が投影されるのである 。
物理的要因による「死に顔」の生成プロセス
オカルト的な解釈を離れ、光学的な視点から「13枚目の顔」を考察すると、そこには合理的な恐怖の正体が浮かび上がる。
- 緑板ガラス(フロートガラス)の影響: 一般的な家庭用の鏡には、ガラスの不純物(主に鉄分)により、わずかに緑色がかっているものが多い。合わせ鏡によって反射が繰り返されるたびに、この緑色の成分が増幅される。1枚目では気付かない程度の色被りが、10回、13回と繰り返されることで、像は明確に「青緑色」に沈んでいく。
- 解像度の劣化と歪み: 反射のたびに光量は減衰し、鏡の表面精度による微細な歪みも蓄積される。
- 死に顔のシミュレーション: 結果として、13番目の像は「輪郭がぼやけ」「血色が失われ(緑がかり)」「目鼻立ちが歪んだ」状態となる。この「青白く、生気のない顔」が、深夜の緊張状態にある観察者の心理と結びつき、「死に顔」として認識されるのである 。
1.3 禁忌としての「4枚目の鏡」と儀式の手順
合わせ鏡には、「13枚目」以外にも避けるべき禁忌が存在する。特に「4枚」で四角形の空間を作る合わせ鏡は、死(4)を連想させるため絶対に行ってはならないとされる 。また、合わせ鏡を意図的に行う手順として、ろうそくを用いる方法も流布している。
- ろうそくの儀式: 深夜、電気を消した部屋で合わせ鏡を作り、その間に火のついたろうそくを置く。揺らめく炎が鏡の中で無限に増殖し、光と影のコントラストが強調されることで、幻覚を見やすい環境(変性意識状態)を人為的に作り出す。この状態で鏡を覗き込むことは、後述する「カプト効果」や「トロクスラー効果」を誘発するのに最適な条件設定となっており、儀式の「成功率(怪異遭遇率)」を高める要因となっている 。
第2章 鏡像認知の科学:脳が見せる「異界」とカプト効果

深夜に鏡を見続けると「奇妙な顔」や「怪物」が見えるという現象は、心霊現象として語られることが多いが、現代の認知心理学や神経科学は、この現象に対して極めて具体的な科学的解明を行っている。脳は、視覚情報が不完全な状況下において、現実を歪曲して再構成する強力な機能を持っており、それが「異界」の正体である可能性が高い。
2.1 カプト効果(The Caputo Effect)と「見知らぬ顔」の幻視
イタリアのウルビーノ大学の心理学者ジョバンニ・カプト(Giovanni Caputo)は、薄暗い部屋で鏡に映る自分の顔を10分間見つめ続ける実験(Mirror-Gazing Task)を行い、その衝撃的な結果を2010年に発表した。この現象は「怪奇顔錯視(Strange-face-in-the-mirror illusion)」と呼ばれている 。
実験の概要と結果
被験者50名に対し、薄暗い照明下(約0.2 cd/m²)で鏡の中の自分の顔を10分間凝視させた結果、1分未満で幻視が始まり、最終的に全員が何らかの異変を報告した。
| 幻視の内容 | 報告割合 | 具体的な描写 |
| 自分の顔の変形 | 66% | 顔が溶ける、パーツが移動する、歪む |
| 怪物の顔 | 48% | 映画のモンスター、悪魔的な存在、人間ではないもの |
| 見知らぬ人物 | 28% | 知らない老婆、子供、謎の男性 |
| アーキタイプ的な顔 | 28% | 古代の彫像、宗教的なアイコンのような顔 |
| 近親者の顔 | 18% | 両親(生存・死別問わず)、祖父母の顔に変化する |
| 動物の顔 | 18% | 猫、豚、獅子などの動物の特徴が現れる |
脳内メカニズム:なぜ「怪物」が見えるのか
この現象の原因は、脳の視覚情報処理システムにある。
- 感覚遮断と補完: 薄暗い環境では視覚情報が不足するため、脳は欠落した情報を補おうとする。しかし、同じ対象(自分の顔)を長時間見続けると、神経順応(Neural Adaptation)が起こり、視覚ニューロンが反応しなくなる。
- バインディング問題(Binding Problem): 脳は通常、目、鼻、口などのパーツを統合して「顔」として認識するが、凝視によってこの統合機能が一時的に崩壊する。その結果、パーツがばらばらに認識されたり、誤った配置で再構成されたりする。
- トップダウン処理の暴走: 視覚入力が低下すると、脳は記憶の中にあるイメージ(過去に見た映画の怪物、故人の記憶、元型的な恐怖のイメージ)を「見て」いるものとして投影(プロジェクション)し始める。これが「見知らぬ顔」の正体である 。
特筆すべきは、多くの被験者が感じた「他者性(Otherness)」である。鏡の中の像が自分ではなく、何か別の意志を持った存在に見えたり、敵意を感じたりする。これは、自己認識の不安定化に伴う解離的な体験であり、古来より「鏡の中に魔物がいる」と語られてきた現象の正体が、脳のエラーによる幻覚であることを強く示唆している 。
2.2 ゲシュタルト崩壊と自己喪失の恐怖
日本で有名な都市伝説に、鏡に向かって「お前は誰だ」と毎日問い続けると精神に異常をきたすというものがある。「ゲシュタルト崩壊」として知られるこの現象もまた、心理学的な裏付けがある 。
- 形態認知の喪失: 漢字を長時間見つめるとバラバラの線に見えるように、自分の顔を長時間見つめると、それが「自分」というまとまりを持った存在として認識できなくなる。
- 精神的影響: 「お前は誰だ」という問いかけは自己暗示として機能し、ゲシュタルト崩壊によって生じた知覚の歪みを、「自我の崩壊」として意味づけしてしまう。実験によると、これを続けることで、鏡の中の自分が他人に見えたり、自分の名前がわからなくなったりする「離人症」に近い症状が現れることがある。都市伝説では「発狂する」と大げさに語られるが、実際にアイデンティティの危機を引き起こす危険な遊びであることは間違いない 。
2.3 トロクスラー効果による「顔の消失」
スイスの医師イグナーツ・パウル・ヴィタール・トロクスラーが発見した「トロクスラー効果(Troxler’s fading)」も、鏡の怪異を説明する重要な鍵である 。
- 周辺視野の消失: 視野の中心(固視点)を動かさずに一点を見つめ続けると、周辺視野にある静止した刺激が、数秒から数十秒で意識からフェードアウトし、背景色に塗りつぶされてしまう現象。
- のっぺらぼうの生成: 鏡の中の自分の目(一点)を見つめ続けると、周辺にある輪郭、耳、髪、そして口などが、背景の闇に溶け込んで消えていくように見える。これが「顔が消えた」「のっぺらぼうになった」という恐怖体験の正体である。さらに、脳が消えた部分を埋め合わせようとして、歪んだイメージを補完することで、よりグロテスクな幻覚が生じることもある 。
第3章 歴史と民俗学における鏡:聖なる境界、魔鏡、そして呪い

鏡が持つ二面性(聖と邪、真実と虚構)は、日本の歴史や民俗信仰の中に深く根付いている。鏡は神の依代(よりしろ)であると同時に、妖怪変化を映し出す魔除けであり、時には呪具でもあった。本章では、歴史的文献や民俗学的事例から、鏡がいかにして「異界への扉」として扱われてきたかを紐解く。
3.1 異界への入り口と「真実の目」
江戸時代の文学や怪談において、鏡は頻繁に「異界」や「隠された真実」を映し出すデバイスとして登場する。
- 死者との再会(『本朝怪談故事』): 「足柄神鏡」の話では、亡き妻が「恋しい時は鏡を見て」と言い残し、夫が鏡を覗くと妻の姿が見えたという記述がある。ここでは鏡が、死者の住む世界(黄泉)と現世を繋ぐビデオ通話のようなメディアとして機能している。しかし同時に、鏡を見ることで「生きたまま黄泉の国へ連れて行かれる」という記述もあり、その危険性も示唆されている 。
- 妖怪の正体看破: 鏡には「真実の姿」を映す力(魔除け)があると信じられてきた。人間に化けた妖怪や鬼も、鏡の前ではその正体を隠せない。愛媛県の伝説では、美女に化けた蛇が鏡岩に映ることで正体を見破られる話がある 。また、『椿説弓張月』では妖術使いが鏡を使って遠隔地の光景を映し出す「千里眼」のシーンがあり、鏡が空間を超越する呪術道具として認識されていたことがわかる 。
3.2 「魔鏡」の技術と隠れキリシタンの祈り
日本には「魔鏡(Makyo)」と呼ばれる特殊な鏡が存在する。これは一見すると通常の銅鏡だが、光を当てて反射させると、背面の文様や隠された絵柄が壁に投影されるという驚異的な工芸品である 。
- 技術と信仰: 魔鏡は、鏡面を研磨する際に生じる微細な凹凸(肉眼では判別不能)を利用して光を制御する。江戸時代の禁教令下において、隠れキリシタンたちはこの技術を用い、一見何もない鏡の反射光の中にキリスト像やマリア像(切支丹魔鏡)を浮かび上がらせ、密かに祈りを捧げた。
- 奇跡の可視化: 当時の人々にとって、鏡から聖像が「出現」する様は、単なる物理現象を超えた「奇跡」そのものであったに違いない。これは鏡が「見えないものを見る」ための道具として、宗教的・呪術的に高度に洗練されていた証拠である 。
3.3 現代の呪術:「紫の鏡」の都市伝説
時代が下り、1990年代以降の学校の怪談・都市伝説として登場した「紫の鏡」は、鏡信仰の現代的な変容と言える 。
- 伝説の概要: 「紫の鏡」という言葉を20歳(成人)まで覚えていると死ぬ、あるいは不幸になるという伝説。地域によっては「紫鏡」の破片に全身を刺されて死ぬ、結婚できないなどバリエーションがある。
- 解除の呪文: この呪いには対抗策が存在し、「白い水晶」「ピンクの鏡」「水色の鏡」といった言葉を覚えることで呪いが解除されるとされる 。これは陰陽道や密教における呪術合戦(呪いと解呪)の構造を、現代の子供たちが無意識に再構築したものである。
- 色彩と死のシンボリズム: なぜ「紫」なのか。
- 死の隠喩: 紫は高貴な色である一方、死体が腐敗する際の色や、鬱血した唇の色(チアノーゼ)を連想させる。
- 20歳という境界: 鏡が「若さ」や「美」を映すものであるのに対し、20歳という「子供から大人への境界線」を越える際にその代償(死)を求める構造は、通過儀礼的な恐怖譚の典型である。一説には、白雪姫の「魔法の鏡」の現代版とも解釈できる 。
第4章 現代オカルトとインターネット・フォークロア:検証される怪異

インターネットと動画メディアの普及により、合わせ鏡や鏡にまつわる怪談は、口承文学から「検証されるコンテンツ」へと変化した。YouTubeや掲示板(2ch/5ch)では、多くのユーザーが自らの身体を使ってこれらの儀式を試し、その結果を共有することで、新たな「デジタル・フォークロア」を形成している。
4.1 ネット怪談としての「合わせ鏡」の実践
インターネット掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」のオカルト板などでは、合わせ鏡を試した体験談が数多く投稿され、集合知的な怪談体系が作られている。
- 異世界への没入感: 体験談の多くは、視覚的な恐怖だけでなく、身体感覚の変容を伴う。「鏡の中に引き込まれる感覚」や「空間が歪む感覚」が報告されており、これはVR(仮想現実)的な没入感に近い。
- 具体的な幻覚のカタログ化: ネット上の報告では、鏡に見えるもののバリエーションが詳細に分類されている。「胎児のようなもの」「叫んでいる顔」「顔のない人」「首をカクカクさせる小学生」など、具体的なイメージが共有されることで、読み手の想像力が固定化され、実際に試した際の幻覚(プライミング効果)を誘導している可能性がある 。
- 儀式のゲーム化: 「右手のテレビを壊すか、左手の人を殺すか」といった選択肢を迫られる幻覚を見る話など、ゲーム的なシナリオ性を持った怪談も生まれている 。これは鏡の世界が、現実とは異なるルールで動く「異界RPG」のフィールドとして認識されていることを示している。
4.2 YouTubeにおける検証と演出されたリアリティ
動画プラットフォームでは、心霊系YouTuberたちが「合わせ鏡やってみた」系の動画を投稿し、視聴回数を稼いでいる。これらは現代の「百物語」の役割を果たしている。
事例分析:怪談師の語る「三面鏡の怪」
本レポートの作成にあたり参照した怪談師・城谷歩氏の動画 は、現代における鏡怪談のナラティブ(語り口)を象徴する優れた事例である。
- 舞台設定: 北海道小樽市の古い商家。かつて遊郭に入れなかった客を相手にしていたかもしれないという歴史的背景(因縁)が、恐怖の説得力を高める。
- 三面鏡の恐怖: 幼少期、蔵で見つけた三面鏡を覗き込むシーン。「左右に果てしなく続く自分の顔」のどれか一つが、自分ではない動きをするのではないかという恐怖(カプト効果的な予感)が語られる。
- 合わせ鏡のクライマックス: 深夜、トイレの鏡と台所の鏡が偶然向かい合い、意図せぬ合わせ鏡が完成する。そこに映ったのは、古い着物を着た女性。彼女は鏡の中の奥行きから、現実世界に向かって近づいてくる。
- 境界の崩壊: 恐怖の頂点は、その女性が鏡の枠を超えて、現実の背後に実体化する瞬間である。これは「鏡=見るもの」という安全地帯を破壊し、「見られる」「侵入される」という根源的な恐怖を突きつける。
4.3 なぜ現代人は鏡を覗くのか
科学的な知識が普及し、夜が明るくなった現代において、なぜ人々はわざわざ深夜に合わせ鏡を行うのか。それは、情報過多で管理された日常からの「逸脱」への渇望かもしれない。 鏡というブラックボックスは、自分の脳内にある「カオス」や「無意識」を投影できる唯一のスクリーンである。カプト効果によって現れる「怪物」や「死に顔」は、抑圧された自己の影(シャドウ)であり、それと対面することは、逆説的な癒やしや、自己の実存を確認する儀式となっている可能性すらある。インターネットを通じて共有される「恐怖」は、孤独な個室で行われる儀式を、社会的な繋がり(共感)へと変換する装置としても機能しているのである。
結論
合わせ鏡にまつわる「霊道」や「死に顔」の伝説は、光学的な現象(緑板ガラスの特性、光の減衰)、脳神経科学的なエラー(カプト効果、トロクスラー効果)、そして文化的・歴史的な背景(13の不吉さ、鏡信仰)が幾重にも重なり合って形成された、複合的な怪異である。 鏡は物理的に光を反射する道具に過ぎないが、人間の認知システムにとっては、自己と他者、現世と異界、正気と狂気を分かつ、あまりにも脆く危険な境界線である。深夜、合わせ鏡を覗き込む行為は、その境界線の上で綱渡りをするようなものであり、脳が見せる幻影を「霊」と呼ぶか「錯覚」と呼ぶかは、覗き込む者の解釈に委ねられている。
管理者コメント
古来より鏡は「神の目」であり、真実を映すとされてきたが、同時にそれは嘘をつかないがゆえに残酷な「断罪の道具」でもあった。
報告書にもある通り、科学はカプト効果やトロクスラー効果という名で、鏡の中の怪異に合理的なラベルを貼り付けた。脳がバグを起こし、見知らぬ顔を作り出しているのだ、と。 だが、考えてみてほしい。脳が作り出したその「見知らぬ顔」のデータは、一体どこから来たのか? 我々の脳内にある記憶の断片か、それとも、脳という受信機が、感覚遮断によって感度を増幅させ、本来チューニングしてはいけない周波数の「何か」を拾ってしまった結果なのか。
深夜3時33分。13枚目の鏡。 もしあなたがこの実験を試みるなら、一つだけ忠告しておこう。 鏡の中で何かが動いたとき、決して「お前は誰だ」と問うてはならない。 答えが返ってきたとき、鏡のこちらの世界とあちらの世界の主従が、入れ替わっているかもしれないのだから。 そして、終わった後は必ず鏡を布で覆うこと。開かれたままの回線(ポート)からは、何が逆流してくるかわからないのだから。
本レポートが、あなたの「向こう側」への興味を、安全な範囲で留めておく楔(くさび)となることを祈る。
ソース・参考文献・動画資料
本レポートの作成にあたり、以下の資料および情報を参照・分析した。
- 合わせ鏡の都市伝説と13枚目の謎、死に顔の伝承 (pamyu-pamyu.com)
- ゲシュタルト崩壊と鏡の心理学 (nativecamp.net)
- カプト効果(Strange-face-in-the-mirror illusion)に関する科学論文および実験データ (Psychology Today, Zenodo, PMC, ResearchGate)
- トロクスラー効果と鏡の幻覚 (Reddit, Wikipedia, Illusions Index)
- 江戸時代の怪談、鏡の民俗学、異界への入り口 (intojapanwaraku.com, nichibun.ac.jp)
- 魔鏡の歴史、技術、隠れキリシタン (kokugakuin.ac.jp, ja.wikipedia.org, story.nakagawa-masashichi.jp, voice.php.co.jp)
- 紫の鏡に関する都市伝説とバリエーション (weblio.jp, nlab.itmedia.co.jp, nichibun.ac.jp, seesaawiki.jp)
- 合わせ鏡の儀式手順、2ちゃんねるにおける体験談 (note.com, youtube.com)
- 八重垣神社の鏡の池占い (lemon8-app.com)
[動画資料]
- YouTube: 第253夜 三面鏡の謎【怪談】
- チャンネル: 語り手・城谷歩 (Shirotani Wataru)
- 概要: 幼少期に体験した、蔵の三面鏡と深夜の合わせ鏡にまつわる実話怪談。合わせ鏡が作り出す無限回廊の恐怖と、そこから現れる異界の存在を描写した現代怪談の秀作。
pamyu-pamyu.com【あなたは信じますか?】合わせ鏡とは何か?都市伝説も合わせて紹介 – pamyu-blog新しいウィンドウで開くnote.com子供のころ流行った都市伝説を募集してみた【前編】 – note新しいウィンドウで開くnote.com悪魔召喚と都市伝説|carmine – note新しいウィンドウで開くpsychologytoday.comMonsters in the Mirror: No Really, Literal Monsters – Psychology Today新しいウィンドウで開くzenodo.orgStrange-face-in-the-mirror illusion – Zenodo新しいウィンドウで開くpmc.ncbi.nlm.nih.govVisual Perception during Mirror-Gazing at One’s Own Face in Patients with Depression – NIH新しいウィンドウで開くresearchgate.net(PDF) Strange-Face-in-the-Mirror Illusion – ResearchGate新しいウィンドウで開くnativecamp.netゲシュタルト崩壊とは?意味や使い方までわかりやすく紹介します …新しいウィンドウで開くreddit.comHow to avoid the Troxler mirror effect : r/askpsychology – Reddit新しいウィンドウで開くen.wikipedia.orgTroxler’s fading – Wikipedia新しいウィンドウで開くillusionsindex.orgTroxler Effect – The Illusions Index新しいウィンドウで開くreddit.comTIL about Strange Face Illusions: a psychological phenomenon where when looking at your own reflection in dim lighting, you’ll see someone totally different or otherwise your face will be distorted : r/todayilearned – Reddit新しいウィンドウで開くintojapanwaraku.com恋に狂った鬼や、他の男と交わる妻の姿も映す…「鏡」のもつ不思議な力とは – 和樂web新しいウィンドウで開くnichibun.ac.jpハユタラス – 国際日本文化研究センター | 怪異・妖怪伝承データベース新しいウィンドウで開くkokugakuin.ac.jp魔鏡の不思議にせまる – 國學院大學新しいウィンドウで開くja.wikipedia.org魔鏡 – Wikipedia新しいウィンドウで開くvoice.php.co.jp反射光に浮かび上がるキリスト像 日本に2人だけの「魔鏡」の作り手 – Web Voice新しいウィンドウで開くstory.nakagawa-masashichi.jp「魔鏡」をローマ法王に献上した、京都の鏡師 | 中川政七商店の読みもの新しいウィンドウで開くnazology.kusuguru.co.jp2000年前の「中国の魔鏡」のナゾ、”反射した光に模様が浮かぶ”仕組みとは? – ナゾロジー新しいウィンドウで開くweblio.jp紫の鏡とは? わかりやすく解説 – Weblio辞書新しいウィンドウで開くnlab.itmedia.co.jp都市伝説「ムラサキカガミ」をまだ覚えているけど生きています、という話 | ねとらぼ新しいウィンドウで開くja.wikipedia.org紫の鏡 – Wikipedia新しいウィンドウで開くnichibun.ac.jp類似事例 – 国際日本文化研究センター | 怪異・妖怪伝承データベース新しいウィンドウで開くseesaawiki.jp正体不明「紫鏡」 – 東方元ネタwiki 2nd新しいウィンドウで開くtalto.cc奇灘奇譚 – 紫鏡 異聞 – TALTO新しいウィンドウで開くyoutube.com【総集編】2ch/洒落怖まとめ⑧ゴギョウ様/神様に愛されるという事/カン – YouTube新しいウィンドウで開くyoutube.com【厳選】2ch/洒落怖SP!触れてはいけないモノ/口に出すな/血雪/古い鏡/箱の中の少女/近づくモノ/オキテタラヤル/マテヨー/悲鳴 – YouTube新しいウィンドウで開くyoutube.comNight 253 “The Mystery of the Three-Sided Mirror” A horror story about a mirror in the middle of … – YouTube新しいウィンドウで開くlemon8-app.com八重垣神社の鏡の池で占ってみた | mizの投稿動画 | Lemon8新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く新しいウィンドウで開く
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